【脱出ゲーム】密室症候群＠鈴ヶ森茉莉

とある特異体質の少女が、この世ならざるものの形成する“密室”を開放していく脱出アドベンチャー第三弾です。今回より隠しバッドエンド有。後味悪い系が好みの方はぜひ。

黒瓜時子（くろうり・ときこ）は特異体質の持ち主である。

小さい頃、戯れに入った廃屋に数日間閉じ込められ生死の境を彷徨って以来、彼女には人ならざるモノの“密室”に、時折囚われるようになってしまった。

夜。

星の見えない夜。

墨汁をこぼしたような空の中、気の触れたようにけたたましく輝く真円の月。

人の気配はない。

鉛のような空気の中、時子は一人、歩いていた。

ふと、見上げる。

塀の上には奇妙な相貌の―――少女？

その瞳は爛々と、月の光を乱反射させ、この世のモノとは思えぬ笑みをたたえていた。

「関わってはいけない―――」

五感は全力でその面妖なる少女を拒絶しようとしている。

なのになぜ、ここから動けないのか。

「ひぃ、ひひ、ひ、ね、ねえぇ、今日は、いいツキ、だねぇ～？」

そう、逃げるにはもう遅すぎたのだ。

少女の向こうに見えるはずのない月を幻視しながら、ゆっくりと意識が闇に沈んで―――。

・・・

とある特異体質の少女が、この世ならざるものの形成する“密室”を開放していく脱出アドベンチャー第三弾です。

シリーズものですが、どの作品からプレイしても支障はありません。（クリア後のおまけなどで過去作品の話が出ていたりしますが・・・）

過去最高のボリュームかつゲーム性やお遊び要素も格段にアップしたので、楽しんでいただけると思います。

システム面でも頂いたご意見を参考に色々改善しました。

★本作品より隠しエンディング搭載。後味はよろしくないので探すかどうかはお任せします・・・。