NHK大河ドラマ鎌倉殿の13人の歴史を作った武士たち

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『鎌倉殿の13人』（かまくらどの13にん）は、2022年（令和4年）1月9日から12月18日まで放送されたNHK大河ドラマ第61作。鎌倉幕府の二代執権となった北条義時を主人公、平安末期から鎌倉初期を描く。

放送開始まで

2020年（令和2年）1月8日に制作発表が行われ、三谷幸喜が脚本を担当し、小栗旬が主演することが発表された。三谷が大河ドラマの脚本を担当するのは、『新選組!』『真田丸』に続いて3回目であり、小栗は今作で8回目の大河ドラマ出演にして初主演であった。

制作発表の際、三谷はホワイトボードを用いて自ら北条家や十三人の合議制について解説した。また、2019年放送の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』および2020年放送の『麒麟がくる』において、出演者の不祥事による放送期間中の降板・代役立て・再撮影が続いたことに触れた。

今作の題材について、制作統括の清水拓哉は当初、源義経か北条早雲にしようと考え取材を始めていたが、以前から北条家に興味のあった三谷が「北条義時」を提案したことで、これに決定したという。その理由について三谷は、「源頼朝が挙兵してから承久の乱までの40年以上にわたる時代を描こうとしたとき、全ての証言者になれる人物は義時くらいだった」と述べている。

今作の表題を考案したのは制作統括の尾崎裕和であり、「鎌倉殿」とは源頼朝をはじめとする鎌倉幕府将軍を、「13人」とは頼朝死後に発足した集団指導体制「十三人の合議制」を指している。NHK大河ドラマにおいてタイトルにアラビア数字（算用数字）が使われたのは、今作が初であった。

今作では、源平合戦と鎌倉幕府誕生の過程で繰り広げられる権力の座を巡る駆け引きを、ユーモアを交えたホームドラマのような描写とともに、徹底して無情で陰惨な粛清劇として描いた。三谷は執筆にあたり、日本史を知らない海外の人が見ても楽しめる「神代の時代」のドラマを書くことを目標とし、歴史書『吾妻鏡』をベースに、特に『ゲーム・オブ・スローンズ』を手本とした。また、物語の全体像は『ゴッドファーザー』、部分的に『アラビアのロレンス』『仁義なき戦い』などの影響を受けた。

2020年11月6日、公式Twitterが開設され、第一次出演者の発表日が予告された。

2020年11月16日から11月20日にかけて、第一次出演者発表が行われた。その後、2021年（令和3年）4月15日に第二次出演者発表が、同年4月27日から4月28日にかけて第三次出演者発表が、同年7月8日から7月9日にかけて第四次出演者発表が、2022年2月16日から2月17日にかけて第五次出演者発表が、同年3月1日に第六次出演者発表が、同年6月8日から6月10日にかけて第七次出演者発表が、それぞれ行われた。出演者の発表方法は毎回手法を変えて行われ、第一次発表は閣僚発表会見を模した形で三谷が発表する方法を、第二次は発表の6日前に三谷が出演者の似顔絵を描いて役柄について説明する方法を取り、第三次・第四次では登場人物のセリフを先に公開してから発表した。第五次・第六次では出演者の宣材写真を背景にして発表し、特に第五次については出演者の音声コメントが公開され、出演者自身が音声にて配役を発表した。第七次では語りを担当する長澤まさみが発表を担った。

2020年11月21日、時代・風俗の考証を担当する専門家チームの陣容が発表された。

2021年3月23日、時代考証を務めていた呉座勇一が、自身のTwitter上への不適切投稿を理由に降板した。

同年6月9日、撮影開始。それに伴い、本作ではスタッフおよび演者のハラスメント防止のため、Netflixなどが導入している「リスペクト・トレーニング」講習が取り入れられた。また、大河ドラマ異例の取り組みとして、インカメラVFXの導入、単焦点レンズの使用などが行われた。

同年7月8日、音楽発表が第四次出演者発表と同時に行われた。

同年7月16日、伊東祐親役で発表されていた辻萬長が病気療養のため降板し、代役を浅野和之が務めることが発表された。

同年7月20日、番組ロゴが発表された。

同年12月1日、メインビジュアルの公開とともに公式ホームページが開設され、翌2日には語りも発表された。