[BL]妖幻の華贄 大正恋花ロマネスク[モノノケ]

■ストーリー■

時は大正２年。大日本帝国は人を、世を、脅かした物の怪と和平を結ぶ。

ある密約……政府は物の怪に名家の力ある娘を生贄として捧げ、その超常的な能力による守護を受け入れた。

そして、物の怪の守護により55年続いた明治の時代は終わり、架空の世が広がる現代。

名家・四条の元に生を受け、物の怪の生贄として育てられた男児が居た。

実の母の執着により足の腱を切られ、座敷牢での生活を強いられた男はとある決意を胸に秘める。

「自由を――己が力で、自らの足で立つ自分の居場所を掴み取る」

水の物の怪の族長を務める妖狐・九重葵玲の元へ捧げられた男児は、

座敷牢の中で見つけた唯一の武器「知恵」を携え、己の命運をかけた勝負に出る。

「僕を――議会に出席させてください」

世間を知らず、ただ世情に翻弄される存在からの脱却。

華贄の望む世界は遠く、様々な苦難に満ちている。

しかしその道筋は何も暗いばかりではない。

彼に心を寄せる三人の物の怪の存在が、男児の手を掴もうと伸ばされているのだ。

麗しき物の怪達と深まっていく絆。

戦争の気配。

そして、深い陰謀の種子。

馨は様々な障害を乗り越え、禁断の恋に堕ちていく…。